群馬取材【こんにゃく工房 迦しょう】
7月18日、Win³のメンバー3人で群馬県沼田市にあるこんにゃく工房迦しょう様を尋ねました。今回の取材は、川場村の田園プラザのカフェ前にて実施させていただきました!
遠藤さんからは、製品についてだけでなく、様々なフィールドを経験してきたからこその、ものの見方や考え方などもたくさん伺うことができ、私たち自身にとって、とても勉強となる貴重な時間でした。
皆さんは、こんにゃくに対してどのようなイメージを持っていますか?「主役じゃない」「地味」「あってもなくてもいい」のような可もなく不可もないようなイメージを持っているのでは?
日本のこんにゃく界は今、需要の減少、海外産の安いこんにゃくとの競合により、大ピンチに瀕しているそう。そこで、供給側の戦略として健康志向やダイエットを試みる消費者へのアプローチなどの動きが多くみられます。遠藤さんはこのような動きに対し、「こんにゃくを毎日食べたいと思いますか?食べたいと思う人は少ないはず。それじゃあ、いくら健康、やせるって唄って売り出したって限界がある。だから、違う手を考えなきゃいけないはずなんです。」と語る。
そこで、遠藤さんがたどり着いたのが「楽しさ、娯楽」であった。
こんにゃくが楽しい、娯楽ってどういうことなのか?
言葉で聞くだけだと正直わけがわからない。
でも、食べたらすぐに私たちもそれを実感できました。
見た目が、食感が、すべてが今までのこんにゃくにはないもので、楽しい。本当にこんにゃくなのか疑うような斬新ささえも娯楽として感じられました。
「誰かに送りたいこんにゃく」とはどんなものか。
楽しい見た目か。楽しい仕掛けなのか。面白い発想か。面白い経験か。
遠藤さんは、それらを追求することで、機能性や安さでは起きないようなこんにゃくのイノベーションを起こしていけているのだろうと思います。
また、こんにゃく工房迦しょうでは若い人や外国の人に日本の伝統的なこんにゃくを知ってもらう、その入り口としてSNS映えする見た目や「ぷりぷりちゅるん!ぷりちゅるん!」といった食感にこだわっています。
・見た目
春奈さんと周さんの妹さんでデザイ ンの多くを手掛けているそう。
パッケージからパンフレット、ホームページは見ていて飽きないような統一した世界観と楽しさがあります。
・食感
工房をもともと運営していた周さんのおじさんの作ったこんにゃくの感動を、再現するべく作られているそう。
大規模化するのではなく、完全手作りでひとつひとつ丁寧に作り上げられたこんにゃくです。
今は、県内外に関わらず知名度を獲得しているこんにゃく工房迦しょう。でも、事業発足当初は県内でその意外性や斬新さが受け入れられず、大苦戦。そこで、県外の認知獲得に着手したそう。すると、それを機に県内のひとにもそのよさを見直してもらうことができ、現在では県内でも贈答用にと購入されるお客さんもかなり増えたそうです。
こういった数々のこんにゃくイノベーションを起こす遠藤さん。そんな、遠藤さんにとってのこんにゃくとは、、、「表現のツール」だそう。
画家が紙に、歌手が歌に感情や考えを表現するように、遠藤さんはこんにゃくに自分の経験や思いをこめています。
遠藤さんの表現作品を一目見れば、その真意を理解いただけるはず。実際に作品を食べ、作者の話を聞いた私たちWin³は多くの人に遠藤さんの作品を見て食べていただきたい。そのための活動を今後もできたらと心から思いました。
今何が求められているのか、それはなぜなのか。現状を打破するには何が必要なのか分析し、実行する。たくさんの経験と苦労を積んできたからこそ出てくる話、言葉に多くの刺激をいただきました。
多忙な中、貴重なお時間いただき、取材にも丁寧に対応してくださった遠藤さん、ありがとうございました。
今後も皆さんに、つたない文章ではありますが、地域の、人の、食の魅力を最大限お伝えできればと思います!